外国人サラリーマンから見る日本の労働環境の過酷な実態
一日の半分が仕事=人生の半分が仕事
東京でサラリーマンをしているというストゥさんが公開した動画『A week in the life of a Tokyo salary man』では、1週間の平均労働時間は13時間以上です。これを見た外国の人たちの反応は様々です。
「なんでこんな生活したいの?」
「こんな風に働いても、自殺に追い込まれるだけだ」
「なんで日本の自殺率が高いか分かった気がする」
「日本の出生率が低いわけだ」
「彼らは1日10~18時間働くけど、その成果は驚くほど低いんだ。」
「6時間以上働き続けても、効率が悪いって聞いたことあるよ?」
「まあ、仕事好きな人々もいるよね」
反応は様々ですが、一様にして理解不能という発言が多いようです。
実は、この超多忙生活は、主に1月から3月だけだそうです。そんな彼でも「こんな生活を1年中続ける日本のサラリーマンはどれほど重たい責任を負っているのか、想像することすらできません」と、日本のサラリーマンの異常な労働環境を体感した上でそう言っています。
世界から見て日本の労働”時間”が特に多いとはよく言いますが、効率がいいとはほとんど聞いたことはありません。日本のGDPを労働時間で割ると多分相当ひどいことになるんだと思います・・・
仕事のための生活ではなく、生活のための仕事
これからの時代に必要なのは「メキシコの漁師」のような生活だと思います。
メキシコの田舎町。海岸に小さなボートが停泊していた。メキシコ人の漁師が小さな網に魚をとってきた。その魚はなんとも生きがいい。それを見たアメリカ人旅行者は、
「すばらしい魚だね。どれくらいの時間、漁をしていたの」 と尋ねた。
すると漁師は
「そんなに長い時間じゃないよ」と答えた。旅行者が
「もっと漁をしていたら、もっと魚が獲れたんだろうね。おしいなあ」と言うと、漁師は、自分と自分の家族が食べるにはこれで十分だと言った。
「それじゃあ、あまった時間でいったい何をするの」と旅行者が聞くと、漁師は、
「日が高くなるまでゆっくり寝て、それから漁に出る。戻ってきたら子どもと遊んで、女房とシエスタして。 夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって…ああ、これでもう一日終わりだね」
すると旅行者はまじめな顔で漁師に向かってこう言った。
「ハーバード・ビジネス・スクールでMBAを取得した人間として、きみにアドバイスしよう。いいかい、きみは毎日、もっと長い時間、漁をするべきだ。それであまった魚は売る。お金が貯まったら大きな漁船を買う。そうすると漁獲高は上がり、儲けも増える。その儲けで漁船を2隻、3隻と増やしていくんだ。やがて大漁船団ができるまでね。そうしたら仲介人に魚を売るのはやめだ。自前の水産品加工工場を建てて、そこに魚を入れる。その頃にはきみはこのちっぽけな村を出てメキソコシティに引っ越し、ロサンゼルス、ニューヨークへと進出していくだろう。きみはマンハッタンのオフィスビルから企業の指揮をとるんだ」
漁師は尋ねた。
「そうなるまでにどれくらいかかるのかね」
「二〇年、いやおそらく二五年でそこまでいくね」
「それからどうなるの」
「それから? そのときは本当にすごいことになるよ」と旅行者はにんまりと笑い、
「今度は株を売却して、きみは億万長者になるのさ」
「それで?」
「そうしたら引退して、海岸近くの小さな村に住んで、日が高くなるまでゆっくり寝て、 日中は釣りをしたり、子どもと遊んだり、奥さんとシエスタして過ごして、夜になったら友達と一杯やって、ギターを弾いて、歌をうたって過ごすんだ。 どうだい。すばらしいだろう」
今回の記事の言いたいことが全てここに詰まってます。
実業家=古い経営者
漁師=賢い経営者
自分に関係ないからと下に押し付ける現代社会の40代~50代の古いタイプの経営者とその下で無意味だとわかっていることを少ない給料をもらうために歯をくいしばって耐えている労働者。
これで経済が上に向かうならまだいいのですが、上の世代の人間は逃げ切ればいいだけの状態なので、自分たちさえよければいいのでもはや我関せずの状態です。
全員がそうだとは思いませんが、本当に尊敬できる人間というのはなかなかいないものですね。