イエロー覚悟のファンサービス
マスクパフォーマンスが厳格化されているドイツ・ブンデスリーガにおいて、ヘルタ・ベルリンに所属するアニス・ベン・ハティラ選手が、14日の対シャルケ戦で先制ゴールを決めた直後のパフォーマンスが多くの人に感動を与えています。
同リーグではマスクを着用するパフォーマンスは禁止されおり、ハティラ選手にはイエローカードが提示されました。しかし後日、彼のこのパフォーマンスは癌と戦う少年のために行ったことが明らかになったのです。
なぜマスクパフォーマンスが禁止されたのか?
そもそも何故これほどまでにマスクを被ることがタブー化されているのか、それは今回の話より前に幾度も行われたファンサービスのパフォーマンスにより、厳格化されていったようです。
今シーズンに入って、日本代表のMFである香川真司選手が所属するドルトムントのガボン代表FWピエール・エメリク・オーバメヤン選手が、ゴールを決めた時にファンサービスとしてスパイダーマンやバットマンのマスクを着用したことを受け、ブンデスリーガは3月から『試合中のマスク着用禁止』を発令していたそうです。
それにも関わらず、あえてタブーを破り、少年との約束を守ったハティラ選手の行動は正当性などの話題は置いておいて、人として多くの感動を呼ぶ結果になったようです。
闘病中の少年との関係
今回、ハティラ選手が行ったマスクパフォーマンスは、とある少年に捧げるためだったのですが、その少年とはヘルタサポーターの8歳のヤニク君。彼は5ヶ月前に癌と診断され、それから闘病生活を続けている子で、彼はハティラ選手とある約束を交わしたそうです。
その約束とは、
「彼は病気を完治させることを僕に誓い、僕は化学療法を受ける彼のそばに居続けると誓った。」
「半年以内にオリンピア・シュタディオンのファンのホームゲームで、彼の回復を祝いたいと思う。」
「彼の闘志は我々選手たちにも伝わることだろう。ヤニク、君は小さくて偉大な英雄だ!」と彼と約束したようです。
そんな小さいながらも懸命に癌と戦う少年にハティラ選手も「彼は小さな男の子だが、勇ましく病気と闘っている」と彼の勇気を讃えています。そんな彼の勇気が今回のパフォーマンスを生んだようです。
今回のパフォーマンスはただのファンサービスではなく、一人の少年のために行ったことが多くに人を感動させました。マスク1つ被ることで人を感動させられる、こんな素晴らしい選手、いや人間に私もなりたい!(笑
今回の件でさらにファンが増えると予想されるブンデスリーガのリーグ戦の今後も楽しみです。