陣内家VS人工知能
世界中の人々が集うインターネット上の仮想世界OZ(オズ)。ユーザーはパソコン、携帯電話、テレビなどから自分のアバターを使い、ショッピングやゲームだけでなく、現実の納税や行政手続きなどの様々なサービスを利用できる。OZの管理権限や個人情報などは、世界一安全と言われるセキュリティによって守られていた。
ある日、高校2年生の小磯健二は、憧れの先輩篠原夏希から一緒に夏希の実家に行くという「バイト」に誘われる。実家には夏希の曽祖母陣内栄の90歳の誕生日を祝うために、26人の親族が一堂に集まり、健二はひょんなことから栄のために「夏希の婚約者のふり」をすることになった。
その夜、健二の携帯電話に「数字の羅列」が書かれた謎のメールが送られてくる。数学が得意な健二は、それを何かの問題だと思って解いてしまう。しかし、それはOZの管理権限の暗号パスであった。
翌日、OZは謎の人工知能「ラブマシーン」に乗っ取られ、その影響はOZと密接に関係している現実世界におよび、大きな混乱を引き起こしてしまう。人々が対応に苦しむ中、栄は人脈を駆使して被害の軽減を図り、事態は収束に向かう。しかし、栄は翌朝、心臓発作(狭心症)にて死去する。
女性たちが葬儀の準備を進める中、男性陣は敵討ちや被害拡大の防止のためにラブマシーンを倒す準備を進めていた。作戦の結果、一時はラブマシーンの封じ込めに成功するが、逃げ出されキングカズマのアカウントを奪われてしまう。
「ラブマシーン」は、奪った4億を超えるアカウントの権限を利用して、小惑星探査機「あらわし」の再突入体を世界に500か所以上ある核施設のどこかに落とそうとする。
落ち込む一同だったが、健二の言葉と栄の遺言により気力を取戻し、栄に仕込まれた花札で「ラブマシーン」へ最後の戦いを挑む。どうなる陣内家!?
※Wikipediaより引用
とある田舎で巻き起こる、陣内家の面々と最凶最悪の人口知能「ラブマシーン」との世界をかけた戦いを描いた本作。
この作品は「第33回日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞」を始めに様々な賞を受賞しており、大人も子供も楽しめる作品となっています。
声優に神木隆之介や仲里依紗が
さらに、この「サマーウォーズ」の声優にはあの神木隆之介や仲里依紗も参加しています。
主人公である小磯研二役に神木隆之介。息子の了平の甲子園を応援している母親・陣内由美役に仲里依紗が参加しています。
モジュロ演算って?
物語の中で出てくるケンジの驚異的な演算能力は陣内家の大きな戦力になります。
そんな彼が、新幹線で陣内家に向かう中でナツキに誕生日を聞いて曜日を当てた「モジュロ演算」とは一体なんなのでしょうか?
これは、生年月日をある表に合わせて計算することにより、慣れれば数秒で曜日を導き出せる公式のことで、ツェラーの公式と言い実際に存在しているものです。
このツェラーの公式に従い特定の曜日を覚えておけば、現実でも十分に暗算で導き出せる計算式のようです。
事実、サヴァン症候群の患者などは生年月日を言うと即座に曜日を答えられる方もいるようです。
2056桁の暗号って?
劇中で登場した、仮想世界「OZ」を守っている2056桁の暗号とは一体なんなのでしょうか?
これは恐らく2048bitと256bitという現実で使われている暗号の単位を足したもので、実際には存在しない暗号の形式のようです。
しかも、この2056桁の暗号は世界最高のスーパーコンピュータを使用しても気の遠くなるような時間をかけないと解けない暗号となっており、ケンジのように一晩で解くことなどまず無理なようです。
このため、情報を守る暗号としては高度なセキュリティを誇ることになり、実際に現実でも様々な暗号がこのような手法を取り入れているようです。
ですので、現実に「OZ」ができた場合にこの暗号を解読するのは不可能なようで、まぁ、アニメの設定上その方が盛り上がるからという理由だとは思いますが、知らない方がいいこともありますね。
以上の「モジュロ演算」と「暗号」については以下のページを見てもらうといいと思います。
サマーウォーズ:曜日の求め方とか2056桁の暗号とかの解説